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オープンワーク株式会社

人員計画とPLの一本化を1.5ヶ月で完了。グループ経営下における意思決定の土台を構築

人材・派遣
従業員数
1〜300名

「さあ、自由に生きよう。働きがいをすべての人へ」をスローガンに掲げ、国内最大級の社員クチコミを有する転職・就職のための情報プラットフォーム「OpenWork」を運営するオープンワーク株式会社。IPO後の成長フェーズにある同社は、企業価値を上げるため、M&Aの推進が喫緊の経営テーマとなっており、グループ経営管理の体制を整える必要がありました。また、採用や組織変更が多く、人件費の管理に課題を感じていました。

そこで2025年10月、「Loglass 経営管理」 と「 Loglass 人員計画」 を同時導入。グループ経営管理の体制構築と人件費の管理体制強化を実現しました。

執行役員CFOの広瀬悠太郎様と、経営管理実務を担う岸田拓真様に、Loglass導入までの道のりを伺いました(2026年2月取材)。

お話を伺った方

執行役員CFO 広瀬 悠太郎様

コーポレート部コーポレートユニット経営管理グループ 岸田 拓真様

POINT

  • グループ経営管理体制の構築強化
  • 重要会議体の資料作成時間を短縮し、予実差異分析と意思決定支援に充当
  • 人件費はスプレッドシートでの管理から脱却し、システム管理を実現。予実差異理由を明確化し、見込精度向上へ

「もう1社増えたら?」グループ経営管理体制への移行が予期される中、管理体制のレベルアップの必要性を感じていた。

ー まず、事業と経営管理の体制を教えてください。

岸田様:当社は「働きがい」をテーマに、転職・就職のための情報プラットフォーム「OpenWork」を運営しています。国内最大級のクチコミサイトとしてご利用いただく一方、企業向けにはダイレクトリクルーティングサービスも展開しています。

広瀬様:私は執行役員CFOとして、資本政策やIRに加え、管理部門長として経理、経営管理、法務、コーポレートITなど複数領域のマネジメントを担っています。経営管理グループは2名体制で、特に岸田が予算策定や予実差異分析、会議体へのレポーティングを中心に担当しています。

ー 前のシステムから「Loglass 経営管理」へリプレイスされた背景を教えてください。

広瀬様:時系列で振り返ると、IPO準備期はスプレッドシートによる「バケツリレー」を止めることが急務でした。その点、前のシステムは当時の規模感で「月次の予実を追う」という目的には十分機能していました。

しかし、上場企業として企業価値向上を目指す中で、M&Aの推進が喫緊の経営テーマとなってきました。その上で長期的な成長投資の最適化、連結の経営管理体制の構築が必要になってきました。また、将来を見据えると現在は手薄なB/S管理も必要になると考えています。特に今後さらにM&Aを加速させる中で、「グループ会社がもう1社増えたら経営管理が破綻する(注)」という危機感がありました。

(注)2026年3月17日に「株式会社BNGパートナーズの株式取得(子会社化)に関するお知らせ」を発表し、連結決算へ移行。

岸田様:グループ経営管理体制の構築において最大の壁になったのは「組織マスタ」の管理です。今後、複数の子会社を同システム内で管理していくことを考えると、会社毎の組織マスタを保持し、切り替えを自在に行う必要がでてきました。

広瀬様:また前のシステムの問題点として結局スプレッドシートを出力し加工しており、加工ミスをチェックすることも必要でした。会議体に出す数字は、速さも重要ですが、同じくらい正確さが重要です。また「組織変更が発生すると、前期と今期を同じ軸で並べられなくなる状態」が発生しました。正確な数値が揃わないと、議論が前に進みません。

岸田様:多段階配賦がシステム内で完結しない点も一つの要因です。いったん配賦したものをエクスポートし、スプレッドシートで再配賦して事業別PLを作成していました。月次で約1時間かかっていたと思います。また、人件費は人事グループがバイネームでスプレッドシートにて管理をしており、その内容を部門別にシステムへインポートしていました。バイネームの情報がシステム上では確認できなかったため、差異の要因を深掘りしにくくなります。

「あるべき管理体制の実現」に向けてリプレイスを意思決定した

ーリプレイスの検討はどのように始まり、どんな軸で比較されましたか。

広瀬様:情報収集を続ける中で、会計・ファイナンス系の展示会でログラスのブースに立ち寄ったことが、検討を具体化させるきっかけになりました。当社の求める、組織構造の変化に柔軟に対応し続けられるデータ基盤の「柔軟性」と「拡張性」を満たせる製品なのではないかと感じたのです。

岸田様:リプレイス先の選定にあたっては、大きく4つの判断軸を設けました。①組織変更やシミュレーションに柔軟に対応できるよう、組織や科目のマスタを複数パターン保持できること、②人件費をバイネームで予算・見込み・実績まで管理できること、③12か月先を見据えた「ローリング予測」の策定に対応できること、④多段階配賦をシステム内で完結できること、です。「Loglass 経営管理」、「Loglass 人員計画」はこれら全てを満たしていました。

ー 経営管理と人員計画を同時に導入する判断と、社内の意思決定はどのように進みましたか。

岸田様:人件費管理への問題意識は以前から強く、経営管理だけを先に、という発想があまりありませんでした。「経営管理を入れるなら人件費管理ができるシステムも絶対入れよう」と最初から考えていました。

広瀬様:人件費は重要なコスト項目です。加えて、人員計画の策定が属人的な状態では、精度も引き継ぎも難しい。やるなら一緒に仕組みを変えるべきだと判断しました。その根底にあるのが「長期的に見た時に、人件費管理を含めて仕組みとして回せるかどうか」という考えです。

岸田様:意思決定のプロセスとしては、ボトムアップです。経営管理グループで課題を整理し、候補となるシステムを比較し、検討しました。

広瀬様:その上で「なぜ今Loglassを導入するのか」を経営に対して説明しました。仕組み化されていない状態を放置すると、後々仕組み化しようとしてもその難易度が跳ね上がる。そのため今Loglassを導入する判断をしました。私たちが「Loglass 経営管理」、「Loglass 人員計画」を採用したのは、単なる予実管理の効率化が目的ではありません。上場企業として、短期的な利益達成だけでなく、長期的な成長投資を最適化するために、資本効率を意識した経営へシフトする必要があります。それを達成するために欠かせないパートナーだと思ったのです。

マスタはゼロから再設計。経営管理と人員計画の分業により約1.5か月でリプレイスを完了

ー 導入プロジェクトはどのように進みましたか。

岸田様:経営管理グループと人事グループの連携により、1.5ヶ月で比較可能性を担保できる形でマスタ再構築を完遂しました。全体としてはスムーズだったと思います。

ー プロダクト別に導入担当を分けたと伺いました。役割分担の工夫を教えてください。

岸田様:プロダクトごとに担当部署を分けた判断は大きかったと思います。「Loglass 人員計画」 は人事グループが主導し、「Loglass 経営管理」 は経営管理グループで担当する形にしました。週の中で「この時間は設定に充てる」と決め、それぞれが集中して進める体制です。

プロダクト間で密に連携した場面は、実はそれほど多くありません。各プロダクトの設定や運用設計は担当部門に閉じて進め、マスタや科目など接続が必要な箇所だけ合わせる。境界線が明確だったことで、分業でも問題なく推進することができました。

広瀬様:同時導入だからこそ「誰が何を持つか」を最初に決め切ることが重要でした。人事グループと経営管理グループの双方が、導入段階から当事者としてプロジェクトに入ったことで、稼働後の運用もそのまま回せる形になっています。導入プロジェクトと日常運用の担当が一致しているのは、定着のしやすさにも直結していると感じます。

岸田様:実際の運用時の分担としては、人員計画側は人事グループが中心となり、バイネームの人員情報の入力や更新を担います。採用・退職・休職といったステータスを含め、最新情報を反映する運用です。経営管理側は経営管理グループが、組織・科目マスタの設計や、会議体向けレポート出力を主に担います。人員計画とPL側の接続で必要になる箇所は連携し、それ以外は各部門で完結させる。分業と統合の境界線を明確にしました。

異なる粒度の会議資料を「クリックひとつ」で作り分け。差異分析に時間を割けるようになった

ー 導入後、レポーティングや分析業務はどのように変わりましたか。

岸田様:取締役会用、経営会議用など、会議体ごとに科目の見せ方が異なります。以前はスプレッドシートで変換し、作り分けていましたが、今は、会議体に応じたマスタを切り替えるだけで、表示したい形に揃います。資料作成はかなり効率化できたと感じます。

広瀬様:単なる工数削減以上に価値を感じているのは、情報の正確性と柔軟性です。以前は手作業による数式ミスの不安が拭えませんでしたが、今は情報の正確性が100%担保されている点を評価しています。

岸田様: 「Loglass 人員計画」では「バイネーム管理」によって、人件費の予実分析の質が変わりました。これまでは、予算と実績に差が出てもシステム上で明確な差異理由を把握できていませんでした。しかし、「Loglass 人員計画」導入後は、「採用単価が上がったのか」それとも「入社時期が後ろに倒れたのか」などの差異理由をシステム上で正確に把握できています。

人事グループとのコミュニケーションも変わりました。以前はスプレッドシートのフォーマットが変わることもあり、また、最新情報に更新されているかどうかもわからず、前提確認から入ることが多くありました。今はシステムを見れば状況がわかるため、すぐに本質的な会話に入ることができます。

ー 現場への展開や、日常の運用フローはどのように定着しましたか。

岸田様:説明会を開き、使い方やプロセスを共有しました。以前のシステムでは画面上で直接入力できる点が強みでしたが、実際にはスプレッドシートを併用していた部門もあります。そのため、スプレッドシートで作成して一括アップロードする運用は、自然に受け入れられました。

見込みは週次で更新しています。実績は月次で反映されるため、反映したタイミングで「見込みと実績が合っているか」「漏れがないか」を確認してもらい、その後に経営管理グループで予実差異のレポーティングを行います。

広瀬様:経営会議では着地見込みに基づき、余剰リソースを成長投資へ充当するかなどの戦略的な議論を行っています。そのため細かな金額ではなく、意思決定に必要な論点を早く揃えることが重要であり、それを実現できる仕組みを作れたことは良かったと思っています。

まだ0合目。ローリング予測とダッシュボードで経営管理を深化させる

ー 今後、経営管理と人員計画をどのように進化させたいですか。

岸田様:体制は整いましたが、ここからが本番だと考えています。富士山で言えば「0合目」。装備を整えて、これから登り始める状態です。落ちても登り直せる基盤を持てた、という感覚です。

広瀬様:まずはローリングフォーキャストです。常に12か月先を見て意思決定できる状態に変えていきたい。加えて、間接費配賦も含めて、事業部単位で判断できるPLを作りたいと考えています。その先にあるのは、経営層が自ら数字を見にいける状態です。今は岸田がレポーティングしていますが、ダッシュボードが整えば、経営が自ら見にいって判断できる世界に近づけます。レポートを「届ける」仕事から、「判断を助ける」仕事へ移行していきたいですね。

岸田様:そのためには、見るべき指標や粒度を揃える設計が必要です。非財務KPIも今後のテーマで、計画未達時の対策議論をより具体的にしたいと考えています。経営が求める情報が、問い合わせなく手元に揃う状態を目指したいです。

広瀬様:人員計画についても、規模が大きくなれば、各部門長が人員計画を更新し、シミュレーションする運用が必要になると考えています。同時に、経営管理としては、無理のある採用計画に対して根拠を示し、ストッパーになれる体制を作りたいですね。

ー 振り返って、リプレイスの判断で一番重要だったことは何ですか。

広瀬様:「今の仕組みで将来も回せるか」を追求したことだと思います。経営管理は目の前の数字を作る仕事に見えがちですが、本質は意思決定の質を上げる基盤づくりです。人件費のように大きなコスト項目ほど、納得できるデータに揃えるだけで議論の質が変わります。事前にしっかりシステムで構築できていれば、事業が拡大しても「いつでも来い」と構えられる。その安心感は大きいです。

岸田様:私たちもまだ道半ばですが、仕組みを整えたことで、資料作成に追われていた時間を分析に振り向けられるようになりました。成長局面で管理体制に不安を感じているなら、早い段階で土台を作ることには十分な意味があると、実感を持って言えます。

オープンワーク株式会社

人員計画とPLの一本化を1.5ヶ月で完了。グループ経営下における意思決定の土台を構築

業種
人材・派遣
従業員数
1〜300名
公開日
2026-04-15
オープンワーク株式会社
業界
人材・派遣
導入サービス
Loglass 経営管理
Loglass 人員計画
従業員数
1〜300名
Loglass導入の背景と効果
課題
決め手
効果

「もう1社増えたら?」グループ経営管理体制への移行が予期される中、管理体制のレベルアップの必要性を感じていた。

ー まず、事業と経営管理の体制を教えてください。

岸田様:当社は「働きがい」をテーマに、転職・就職のための情報プラットフォーム「OpenWork」を運営しています。国内最大級のクチコミサイトとしてご利用いただく一方、企業向けにはダイレクトリクルーティングサービスも展開しています。

広瀬様:私は執行役員CFOとして、資本政策やIRに加え、管理部門長として経理、経営管理、法務、コーポレートITなど複数領域のマネジメントを担っています。経営管理グループは2名体制で、特に岸田が予算策定や予実差異分析、会議体へのレポーティングを中心に担当しています。

ー 前のシステムから「Loglass 経営管理」へリプレイスされた背景を教えてください。

広瀬様:時系列で振り返ると、IPO準備期はスプレッドシートによる「バケツリレー」を止めることが急務でした。その点、前のシステムは当時の規模感で「月次の予実を追う」という目的には十分機能していました。

しかし、上場企業として企業価値向上を目指す中で、M&Aの推進が喫緊の経営テーマとなってきました。その上で長期的な成長投資の最適化、連結の経営管理体制の構築が必要になってきました。また、将来を見据えると現在は手薄なB/S管理も必要になると考えています。特に今後さらにM&Aを加速させる中で、「グループ会社がもう1社増えたら経営管理が破綻する(注)」という危機感がありました。

(注)2026年3月17日に「株式会社BNGパートナーズの株式取得(子会社化)に関するお知らせ」を発表し、連結決算へ移行。

岸田様:グループ経営管理体制の構築において最大の壁になったのは「組織マスタ」の管理です。今後、複数の子会社を同システム内で管理していくことを考えると、会社毎の組織マスタを保持し、切り替えを自在に行う必要がでてきました。

広瀬様:また前のシステムの問題点として結局スプレッドシートを出力し加工しており、加工ミスをチェックすることも必要でした。会議体に出す数字は、速さも重要ですが、同じくらい正確さが重要です。また「組織変更が発生すると、前期と今期を同じ軸で並べられなくなる状態」が発生しました。正確な数値が揃わないと、議論が前に進みません。

岸田様:多段階配賦がシステム内で完結しない点も一つの要因です。いったん配賦したものをエクスポートし、スプレッドシートで再配賦して事業別PLを作成していました。月次で約1時間かかっていたと思います。また、人件費は人事グループがバイネームでスプレッドシートにて管理をしており、その内容を部門別にシステムへインポートしていました。バイネームの情報がシステム上では確認できなかったため、差異の要因を深掘りしにくくなります。

「あるべき管理体制の実現」に向けてリプレイスを意思決定した

ーリプレイスの検討はどのように始まり、どんな軸で比較されましたか。

広瀬様:情報収集を続ける中で、会計・ファイナンス系の展示会でログラスのブースに立ち寄ったことが、検討を具体化させるきっかけになりました。当社の求める、組織構造の変化に柔軟に対応し続けられるデータ基盤の「柔軟性」と「拡張性」を満たせる製品なのではないかと感じたのです。

岸田様:リプレイス先の選定にあたっては、大きく4つの判断軸を設けました。①組織変更やシミュレーションに柔軟に対応できるよう、組織や科目のマスタを複数パターン保持できること、②人件費をバイネームで予算・見込み・実績まで管理できること、③12か月先を見据えた「ローリング予測」の策定に対応できること、④多段階配賦をシステム内で完結できること、です。「Loglass 経営管理」、「Loglass 人員計画」はこれら全てを満たしていました。

ー 経営管理と人員計画を同時に導入する判断と、社内の意思決定はどのように進みましたか。

岸田様:人件費管理への問題意識は以前から強く、経営管理だけを先に、という発想があまりありませんでした。「経営管理を入れるなら人件費管理ができるシステムも絶対入れよう」と最初から考えていました。

広瀬様:人件費は重要なコスト項目です。加えて、人員計画の策定が属人的な状態では、精度も引き継ぎも難しい。やるなら一緒に仕組みを変えるべきだと判断しました。その根底にあるのが「長期的に見た時に、人件費管理を含めて仕組みとして回せるかどうか」という考えです。

岸田様:意思決定のプロセスとしては、ボトムアップです。経営管理グループで課題を整理し、候補となるシステムを比較し、検討しました。

広瀬様:その上で「なぜ今Loglassを導入するのか」を経営に対して説明しました。仕組み化されていない状態を放置すると、後々仕組み化しようとしてもその難易度が跳ね上がる。そのため今Loglassを導入する判断をしました。私たちが「Loglass 経営管理」、「Loglass 人員計画」を採用したのは、単なる予実管理の効率化が目的ではありません。上場企業として、短期的な利益達成だけでなく、長期的な成長投資を最適化するために、資本効率を意識した経営へシフトする必要があります。それを達成するために欠かせないパートナーだと思ったのです。

マスタはゼロから再設計。経営管理と人員計画の分業により約1.5か月でリプレイスを完了

ー 導入プロジェクトはどのように進みましたか。

岸田様:経営管理グループと人事グループの連携により、1.5ヶ月で比較可能性を担保できる形でマスタ再構築を完遂しました。全体としてはスムーズだったと思います。

ー プロダクト別に導入担当を分けたと伺いました。役割分担の工夫を教えてください。

岸田様:プロダクトごとに担当部署を分けた判断は大きかったと思います。「Loglass 人員計画」 は人事グループが主導し、「Loglass 経営管理」 は経営管理グループで担当する形にしました。週の中で「この時間は設定に充てる」と決め、それぞれが集中して進める体制です。

プロダクト間で密に連携した場面は、実はそれほど多くありません。各プロダクトの設定や運用設計は担当部門に閉じて進め、マスタや科目など接続が必要な箇所だけ合わせる。境界線が明確だったことで、分業でも問題なく推進することができました。

広瀬様:同時導入だからこそ「誰が何を持つか」を最初に決め切ることが重要でした。人事グループと経営管理グループの双方が、導入段階から当事者としてプロジェクトに入ったことで、稼働後の運用もそのまま回せる形になっています。導入プロジェクトと日常運用の担当が一致しているのは、定着のしやすさにも直結していると感じます。

岸田様:実際の運用時の分担としては、人員計画側は人事グループが中心となり、バイネームの人員情報の入力や更新を担います。採用・退職・休職といったステータスを含め、最新情報を反映する運用です。経営管理側は経営管理グループが、組織・科目マスタの設計や、会議体向けレポート出力を主に担います。人員計画とPL側の接続で必要になる箇所は連携し、それ以外は各部門で完結させる。分業と統合の境界線を明確にしました。

異なる粒度の会議資料を「クリックひとつ」で作り分け。差異分析に時間を割けるようになった

ー 導入後、レポーティングや分析業務はどのように変わりましたか。

岸田様:取締役会用、経営会議用など、会議体ごとに科目の見せ方が異なります。以前はスプレッドシートで変換し、作り分けていましたが、今は、会議体に応じたマスタを切り替えるだけで、表示したい形に揃います。資料作成はかなり効率化できたと感じます。

広瀬様:単なる工数削減以上に価値を感じているのは、情報の正確性と柔軟性です。以前は手作業による数式ミスの不安が拭えませんでしたが、今は情報の正確性が100%担保されている点を評価しています。

岸田様: 「Loglass 人員計画」では「バイネーム管理」によって、人件費の予実分析の質が変わりました。これまでは、予算と実績に差が出てもシステム上で明確な差異理由を把握できていませんでした。しかし、「Loglass 人員計画」導入後は、「採用単価が上がったのか」それとも「入社時期が後ろに倒れたのか」などの差異理由をシステム上で正確に把握できています。

人事グループとのコミュニケーションも変わりました。以前はスプレッドシートのフォーマットが変わることもあり、また、最新情報に更新されているかどうかもわからず、前提確認から入ることが多くありました。今はシステムを見れば状況がわかるため、すぐに本質的な会話に入ることができます。

ー 現場への展開や、日常の運用フローはどのように定着しましたか。

岸田様:説明会を開き、使い方やプロセスを共有しました。以前のシステムでは画面上で直接入力できる点が強みでしたが、実際にはスプレッドシートを併用していた部門もあります。そのため、スプレッドシートで作成して一括アップロードする運用は、自然に受け入れられました。

見込みは週次で更新しています。実績は月次で反映されるため、反映したタイミングで「見込みと実績が合っているか」「漏れがないか」を確認してもらい、その後に経営管理グループで予実差異のレポーティングを行います。

広瀬様:経営会議では着地見込みに基づき、余剰リソースを成長投資へ充当するかなどの戦略的な議論を行っています。そのため細かな金額ではなく、意思決定に必要な論点を早く揃えることが重要であり、それを実現できる仕組みを作れたことは良かったと思っています。

まだ0合目。ローリング予測とダッシュボードで経営管理を深化させる

ー 今後、経営管理と人員計画をどのように進化させたいですか。

岸田様:体制は整いましたが、ここからが本番だと考えています。富士山で言えば「0合目」。装備を整えて、これから登り始める状態です。落ちても登り直せる基盤を持てた、という感覚です。

広瀬様:まずはローリングフォーキャストです。常に12か月先を見て意思決定できる状態に変えていきたい。加えて、間接費配賦も含めて、事業部単位で判断できるPLを作りたいと考えています。その先にあるのは、経営層が自ら数字を見にいける状態です。今は岸田がレポーティングしていますが、ダッシュボードが整えば、経営が自ら見にいって判断できる世界に近づけます。レポートを「届ける」仕事から、「判断を助ける」仕事へ移行していきたいですね。

岸田様:そのためには、見るべき指標や粒度を揃える設計が必要です。非財務KPIも今後のテーマで、計画未達時の対策議論をより具体的にしたいと考えています。経営が求める情報が、問い合わせなく手元に揃う状態を目指したいです。

広瀬様:人員計画についても、規模が大きくなれば、各部門長が人員計画を更新し、シミュレーションする運用が必要になると考えています。同時に、経営管理としては、無理のある採用計画に対して根拠を示し、ストッパーになれる体制を作りたいですね。

ー 振り返って、リプレイスの判断で一番重要だったことは何ですか。

広瀬様:「今の仕組みで将来も回せるか」を追求したことだと思います。経営管理は目の前の数字を作る仕事に見えがちですが、本質は意思決定の質を上げる基盤づくりです。人件費のように大きなコスト項目ほど、納得できるデータに揃えるだけで議論の質が変わります。事前にしっかりシステムで構築できていれば、事業が拡大しても「いつでも来い」と構えられる。その安心感は大きいです。

岸田様:私たちもまだ道半ばですが、仕組みを整えたことで、資料作成に追われていた時間を分析に振り向けられるようになりました。成長局面で管理体制に不安を感じているなら、早い段階で土台を作ることには十分な意味があると、実感を持って言えます。

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