インターネットサービスプロバイダの先駆者であり、インターネットのインフラや広告、金融取引などさまざまなサービスを展開するGMOインターネットグループ株式会社。2022年には生産性を高めて社員に還元し、給与を国内No.1にする取り組みを行うと発表し、業界最高水準の給与の実現を目指しています。
同社では、システム統括本部にて各部門のIT投資に対する状況を把握し、投資コストの予算や見通しの管理にLoglassをご利用いただいています。これまでは全社のシステム投資管理をすべてExcelでおこなっていましたが、複数人が毎週大量のデータを更新することにより表示遅延やデータの破損が頻発していました。数字自体も向上の余地があり、将来予測にも課題をお持ちでした。今回はシステム資産管理に「Loglass」を導入いただくにいたった理由や背景をシステム統括本部の末原様、新藤様、酒井様、吉田様に伺いました。
酒井様:Loglassの導入前はExcelを使用し、システム資産管理に携わる全員でデータを更新・共有していました。大元となるシートだけではなく、そこから派生した複数のシートも駆使して管理していましたから、今思い返しても本当に大変な管理をしていました。
末原様:シートを見ていた人数は最大60名に及びます。行の数は6000ほどあり、列も30〜40ぐらいはありました。システム投資に対する減価償却費を管理している以上、見るべき期間も長くなるので、どうしてもデータ量が膨大になりがちです。
酒井様:結果として、データ肥大による表示遅延や、突然表計算ソフトが落ちてしまうことが頻発し、実際にデータ自体が破損したこともありました。さらには、意図せず過去データを書き換えてしまうなど人的なミスも発生しましたし、各人が書式を統一せず入力していたため、いざ計算式を入れようとしても思ったようにデータを抽出できず、データをうまく活用できない状態でした。システム投資管理に携わる社員はこのような業務に膨大な工数をかけており、全員がExcelでの管理に限界を感じていましたね。
末原様:データ分析をするときも複数のシートやセルから情報を集めていました。私がこの業務を引き継いだ当時はセルに入っている数式やデータを解読しながら分析していたので、この業務を誰かに引き継ぐのも難しいだろうなと。属人化はたびたび問題視されていました。また経営層からシステム投資に関する将来の見通しを訊かれても正しく答えられず、まずは数字を正確にレポーティングできるようにしたいと思っていました。酒井が先ほど申しあげた通り、現場からも声が上がってきていたので、システム導入の検討を進めることとなりました。
新藤様:Loglassを含めて5つほどの製品を比較しましたが、レポート機能があることも含め当時のExcelでの運用に一番操作感が近く、システムを使う全員にとって使いやすいだろうと感じたのが最終的な決め手でしたね。Loglassはシンプルで機能がわかりやすいところも良いなと思っています。私たちが管理したいと思っているデータが一目見て分かる・見つけられるようなシンプルなシステムであることも意識して選定しました。
酒井様:営業の方のデモンストレーションも良かったです。実務での使用イメージが湧きましたし、「こういう風に使いたい」「こういうことを実現したい」と相談すると、どうすればそれが叶うかという提案が返ってくる。システムを使い続けることを考えたらサポートの手厚さは重視したいポイントで、ユーザーに寄り添っていただいているように感じました。従来のExcelでのオペレーションからも移行しやすく、直感的に操作できる。多くの人間が関わる資産管理のプロセスを考えると、Loglassが自社に一番合っていると思いました。
酒井様:属人化された業務が多かったので、最初は移行用のデータを作るのに苦労しました。初めは本当に不安でいっぱいでしたが、カスタマーサクセスの方々が改善の提案を早いサイクルで出してくれたのですぐに不安は払拭されました。実際に導入を始めると、これまでの課題が一つ一つクリアされていくことが嬉しく感じ、作業が楽しくさえ感じました。
酒井様:以前はExcelへの入力書式を統一していなかったこともあり、「このデータを見たい」と思っても思うように抽出できませんでしたが、システムに移行したおかげで解消されました。また、データ肥大による表示遅延やデータの破損もまったくありません。結果として、システム投資管理にかかる工数が30%減り、本来の業務に集中できるようになりました。過去データの書き換えといった人的ミスも抑えられるので助かります。
吉田様:予算比較も容易になりました。Excelだとデータの容量が大きすぎて、フィルター機能を使おうにも多大な時間が必要でしたが、Loglassだとすぐに予算比較が出てくるので必要なデータがすぐに出せます。
酒井様:予算と見込みで2つのExcelを行ったり来たりしていて、大変な作業の割にそこまで精度は高くなかったですよね。今では、対比表を使って一瞬で出せます。入力ミスも今までは気付けなかったけれど、先週との対比で異常値をすぐ発見できるようになりました。
末原様:経営層にもより精度の高い分析結果を伝えられるようになりました。「いつどこで誰の申請で、どういった内容のものなのか」という数字の根拠が簡単に見つけられるため、見込みとその要因が明確に伝えられます。また予算管理チームで同じ画面、同じ数字を共有できるようになったのも大きなポイントですね。全員が同じExcelファイルを同時に開こうとして、皆でフリーズしてしまうなんてこともよくありました。
Loglassを使うことで、それぞれ自分の業務が会社の業績に繋がっていることを実感しやすい環境になりました。以前よりもひとつひとつの数字の持つ意味を理解しやすくなったので、部署全体の数字に対する感度が高くなったように思います。
吉田様:私たちのように、一部門であってもシステムへの投資が多く、コスト管理に多くの人間が関わっている企業にはぜひおすすめしたいです。
末原様:企業規模を問わず、これから事業を拡大していく企業にもあっていると思います。システムを導入するとなると、大規模な導入プロジェクトを想像する方も多いと思いますが、システム資産管理という限定的な利用範囲からでも導入することができています。プロジェクト単位で毎月PLを見ている、かつ表計算ソフトの管理に負担を感じているのなら導入の余地があると思います。