製造側と小売側の間に介在する業界構造から、取扱品目や取引先の数が多くなりやすく、経営管理に必要なデータや管理ファイルが膨大となってしまう。さらに事業や取引先の数に応じて社内組織の数も多くなり、経営数値を収集する際の社内調整コストやコミュニケーションコストが高い。結果として経営会議に向けた資料づくりの工数負荷が大きくなる。

柔軟性の高いマスタ設定機能と複数の情報ソースからデータを収集できる取込機能を用いて、膨大なデータに耐えうるデータベース基盤を構築できる。またLoglassでは計画（予算/見込）をバージョン管理できる仕組みと、関連部署ごとに経営数値の提出状況を確認できる機能があるので、社内コミュニケーションコストの低減が可能。結果として、データ収集・加工における経営管理業務の効率化を実現。

低利益の体質を改善するために費用削減のアクションを取りたいが、取り扱う商材ごとに倉庫の占有率や配送便の積載率が異なり、さらに物流拠点や配送業者の数が多いために、物流費の配賦が難しく大雑把にならざるを得ない。結果として、事業別、社内組織別、取引先別のコスト構造を正しく把握できず、費用を削減して収益性を上げるための課題箇所を特定できない。

Loglassは多面的な配賦ロジックを策定し、かつ多段階のステップで配賦処理を行うことが可能であるため、例えば倉庫の専有面積やピッキング数といった仕事量の基準で商材ごとに配賦したり、売上や配送頻度の基準で取引先ごとに配賦したりできる。従来は難しかった物流費の配賦をロジックごとに柔軟にシミュレーションすることも可能なので、分析観点ごとにコスト構造を正しく評価できる。

商材や顧客企業など事業変数の多さやコスト配賦の難しさから経営管理上の分析工数の負荷が大きく、多面的な観点から柔軟に分析する時間が確保できない。本来であれば倉庫・配送の稼働率や在庫偏在の解消率といった生産性指標と、売上高・粗利率・営業利益率といった収益性との関連性を分析したいが、業務効率性やリソース観点から実現できていない。

分析軸機能により様々な観点から分析できるので、生産性KPIと収益性の関連性を確認することが可能。例えば、製品別×取引先別のマトリックス分析や、一人当たりの売上高採算性分析、新規取引先と既存顧客の採算性比較などを事業ごとに柔軟に行える。さらにP/L観点だけでなく、支払いサイトが短いベンダー側と長いエンドユーザー側のギャップを踏まえ、キャッシュコンバージョンの採算性を確認できる。多面的な視点から事業の収益性・生産性を評価することで、改善アクションに繋がる経営判断に寄与できる。